人間関係がギクシャクしている・・・
もっと聞き上手になりたいな・・・
表面的な会話しかできないと、深い関係性が築けませんよね。
大切な人との絆が深めるためには、聴く力が重要です。
そこで、今回は誰でもできるアクティブリスニングの方法について紹介します！
- アクティブリスニングは、相手の話を積極的に聞くための技術
- 相手の話に集中すること、相手の感情に共感し、相づちや質問で反応することが、信頼関係の深化に繋がる
- 具体的には、相手の話を最後まで聞く、目を見て聴く、うなずきながら聴く、話の内容を要約する、感情を言語化する、開かれた質問をする、自分の意見は後回しにする、沈黙を恐れない、などが含まれる
- アクティブリスニングの実践は、人間関係の改善に役立つ
アクティブリスニングって結局何？3つのポイントを解説
アクティブリスニングとは、相手の話を積極的に聴く傾聴スキルのことです。
ただ聞くだけでなく、相手への理解を深めるために以下の3つを意識するのがポイントです。
この3つを意識することで、相手との信頼関係が深まり、人間関係が良好になります。
それでは、具体的にアクティブリスニングの3つのポイントを見ていきましょう。
相手の話に集中して聴く
アクティブリスニングで最も重要なのは、相手の話に集中して耳を傾けることです。
話の内容だけでなく、相手の表情や声のトーンにも注意を払いましょう。相手の感情も読み取ることが大切なのです。
集中して聴くためのコツは以下の通りです。
- スマホなどの気が散るものは控える
- 相手と目を合わせながら聴く
- メモを取らず話に集中する
例えば、友人との食事中の会話を想像してみてください。
もし、相手が楽しそうに話をしているのに、あなたがスマホを操作していたらどうでしょうか。相手は「私の話を聞いてくれていない」と感じ、寂しく思うかもしれません。
一方、スマホは手につかず、相手の目をしっかりと見ながら話を聴いていたら、相手は「私の話を真剣に聞いてくれている」と感じ、嬉しくなるはずです。
このように、相手の話に集中して聴く姿勢は、相手に「あなたは大切な存在だ」というメッセージを送るのです。
ぜひ、日頃から相手の話に集中して聴く意識を持ちましょう。それだけで、人間関係は良好になっていきます。
相手の気持ちを理解する
アクティブリスニングでは、相手の気持ちに寄り添い、共感することが大切です。
話の内容を理解するだけでなく、相手がどんな気持ちで話しているのかを理解しましょう。話し手の立場に立って、物事を考えることが重要です。
相手の気持ちを理解するためのポイントは以下の通りです。
- 相手の表情や声のトーンに注意を払う
- 自分が相手の立場だったらどう感じるか想像する
- 感情のラベリング（例：〇〇と感じているんですね）
例えば、職場の同僚が仕事の愚痴を漏らしているとします。
そんな時、同僚の不満げな表情を見逃さず、イライラした口調にも気づくことが大切です。そして、「もし自分が同僚と同じ状況なら、きっとストレスを感じるだろうな」と想像してみましょう。
そうすることで、同僚の気持ちに寄り添うことができるのです。「この仕事は本当にやりづらそうですね。ストレスが溜まっているんだろうな」などと、感情を言語化すると良いでしょう。
このように、相手の気持ちに共感し理解を示すことで、相手は心を開き、あなたを信頼してくれるようになります。
相手の立場に立って考える習慣を身につけると、人間関係の質は大きく向上するでしょう。ぜひ実践してみて下さい。
相手の気持ちに寄り添うのが、人間関係改善の鍵だね！
適切に相づちや質問をする
アクティブリスニングでは、相づちを打ったり質問をしたりして、相手の話に反応することが重要です。
ただ黙って聞いているだけでは、一方的に話を聞かされている印象を与えてしまいます。適度に相づちを打ち、疑問点は質問することで、対話が弾むのです。
相づちや質問の仕方のコツは以下の通りです。
- 相づちは「なるほど」「そうなんですね」など
- 質問は「どうしてそう思ったんですか？」など開かれた質問で
- 批判や反論になるような質問は避ける
例えば、友人が恋愛の悩みを打ち明けてきたとします。
しっかりと相づちを打ちながら最後まで話を聴き、気になったことは質問してみましょう。「彼の気持ちを考えると辛いよね」「どんなところに魅力を感じたの？」など、友人の気持ちを掘り下げる質問が良いでしょう。
一方、「別れた方がいいんじゃない？」「もっと良い人いるって！」などのアドバイスは控えめにしましょう。むやみに批判や評価をすると、相手は心を閉ざしてしまうかもしれません。
このように、適切な相づちと質問で会話に積極的に参加することで、相手は「話を聞いてもらえた」と感じ、満足感を得られるのです。
会話の中で、しっかり相づちを打ち、相手の気持ちを引き出す質問を心がけましょう。あなたも素敵な聴き手になれるはずです。
アクティブリスニングのやり方｜8ステップを解説
ここからは、アクティブリスニングを実践する具体的なやり方を8つのステップで解説します。
図解も交えながらわかりやすく説明するので、ぜひ最後までチェックしてみて下さい。
それでは、1つずつ見ていきましょう。
1.話を最後まで聴く
アクティブリスニングの基本中の基本は、話を最後まで聴くことです。
途中で口を挟んだり、話を遮ったりせず、じっくり耳を傾けることが大切です。相手の話したいことを十分に受け止めましょう。
話を最後まで聞くコツは以下の通りです。
- 口をはさみたくなったら、一呼吸置く
- 相手の話の腰を折らない
- 話が終わるまで辛抱強く聴く
例えば、妻が嫌なことがあって愚痴をこぼしているとします。
「今日、近所のおばさんから嫌味を言われて…」話の途中で「ああ、あのおばさんね」と口をはさみたくなるかもしれません。しかし、そこは我慢が必要です。
妻の話を遮らず、ゆっくりと聴いてあげましょう。最後まで話を聞くことで、妻は気持ちをすっきりと吐き出せるはずです。
このように、相手の話に耳を傾け、最後まで聴く姿勢は信頼関係の第一歩なのです。
相手の話を遮らず、最後まで聴く忍耐力を養いましょう。会話の質は格段に上がるはずです。
2.相手の目を見て聴く
アクティブリスニングでは、相手の目を見て聴くことが効果的です。
視線を合わせることで、相手への関心を示し、話に集中している態度を見せることができます。もちろん、相手を威圧するような目つきは避けましょう。
適度なアイコンタクトのポイントは以下の通りです。
- リラックスした柔らかい表情を心がける
- 相手と視線を合わせ過ぎないよう注意
- 相手が話している時は目を見て聴く
例えば、部下から仕事の相談を受けているシーンを想像してみてください。
もし、上司が資料やPCに視線を向けたまま話を聞いていたら、部下はどう感じるでしょうか。「話を聞いていないな」「自分は大切にされていない」と感じてしまうかもしれません。
一方、部下の目をしっかりと見ながら話を聴いていれば、「真剣に話を聞いてくれている」と安心感を与えられます。部下との信頼関係も深まるでしょう。
このように、適度な目線を合わせながら聴くことで、相手のことを大切に思う気持ちが伝わるのです。
ぜひ、アイコンタクトを意識しながら、相手の話に耳を傾けてみましょう。話に集中している姿勢が相手に伝わるはずです。
アイコンタクト、意外と難しいよね。程よい目線を意識してみよう！
3.うなずきながら聴く
アクティブリスニングでは、相手の話を聞きながらうなずくのが効果的です。
うなずきは、相手の話に耳を傾けている証。相手の言葉に同意や共感を示すことができるため、話しやすい雰囲気を作れます。
うまくうなずくためのコツは以下の通りです。
- 大きすぎず、小さすぎないうなずき
- 相手の話のポイントでうなずく
- 同意や共感の気持ちを込めてうなずく
例えば、友人が海外旅行の思い出を楽しそうに話しているとします。
「現地の人とも仲良くなれて、すごく充実した旅行だったんだ」というエピソードでは、うなずきながら「良かったね！」と共感の気持ちを伝えましょう。
「観光地が思ったより閑散としてて、がっかりした」という話の時は、同情の気持ちを込めて「そう言われると確かにガラガラだね…」とうなずくのです。
このように、うなずきを交えながら相手の話に反応することで、あなたの共感が相手に伝わりやすくなります。
相手の言葉を聴きながら、タイミングよくうなずく習慣を身につけましょう。相手との一体感が生まれ、話が弾むようになるはずです。
4.話の内容を要約する
アクティブリスニングでは、相手の話をまとめて要約するのが有効です。
話の内容を自分の言葉で要約することで、相手の考えを正しく理解できているかを確認できます。ポイントを整理して伝え返すことで、相手も自分の考えを整理しやすくなるのです。
話をうまくまとめるコツは以下の通りです。
- 事実と感想を分けてまとめる
- 話の要点を簡潔に示す
- 自分の解釈を交えずにまとめる
例えば、同僚から新しい企画の提案を受けたとします。
提案を最後まで聞いた後は、「なるほど。この企画のポイントは、若者向けのマーケティングを強化して、売り上げを20%アップさせることだね」と要点をまとめましょう。
このように話をまとめることで、同僚も「自分の考えは正しく伝わっているな」と安心します。もし、要約に違和感があれば、同僚から補足説明があるはずです。
このように、相手の話を要約して伝え返すことで、相手の考えを正確に理解し、行動に移しやすくなるのです。
相手の話をしっかりと聞いて、ポイントを整理して伝え返す練習をしてみましょう。ビジネスシーンでも役立つスキルになるはずです。
自分の理解があってるか不安…。
話を要約して確認するのは大事だね！
5.感情を言語化する
アクティブリスニングでは、相手の感情を言葉にして伝えるのが効果的です。
相手の表情や声のトーンから感情を読み取り、「嬉しいんですね」「悔しい思いをしたんだね」など、感情を言語化します。すると、相手は自分の気持ちを理解してもらえたと感じ、心が通じ合った実感が湧くのです。
感情を言語化するコツは以下の通りです。
- 喜怒哀楽などの基本感情を意識する
- プラスの感情もマイナスの感情も拾う
- 「〇〇な気持ちなんですね」と伝える
例えば、子供が「テストで良い点が取れた！」と喜んで報告してきたとします。
その時は、喜びの表情を見逃さずに、「すごく嬉しそうだね！よく頑張ったんだね」と喜びの気持ちを言葉にするのです。子供は「お母さんは私の気持ちをわかってくれている」と感じ、親子の絆が深まるでしょう。
逆に、「テストがうまくいかなくて落ち込んでいる」という報告であれば、「悔しい気持ちだったんだね。くやしかっただろうな」とマイナスの感情も代弁しましょう。
このように、相手の感情をくみ取り言語化することで、相手の気持ちに寄り添うことができるのです。
相手の感情を想像しながら、言葉に表す練習をしてみて下さい。相手との心の距離が縮まり、より良好な人間関係が築けるはずです。
6.開かれた質問をする
アクティブリスニングでは、開かれた質問で相手の考えを引き出すのが大切です。
開かれた質問とは、YesかNoで答えられない質問のこと。「どうして？」「どんな風に？」など、自由に回答できる質問を投げかけます。相手が話を深堀りしやすくなり、対話が活性化するのです。
開かれた質問の仕方のポイントは以下の通りです。
- What（何を）、Why（なぜ）、How（どのように）で聞く
- 相手の言葉を引用しながら質問する
- 質問は簡潔に、1つずつ聞く
例えば、友人から「この前、初めてゴルフを体験してきたんだ」と話を聞いたとします。
「ゴルフか。どうだった？」と聞くのではなく、「ゴルフ体験、楽しかった？どんなところが面白かったの？」とオープンクエスチョンで質問しましょう。
すると、友人は「うまく打てた時の爽快感が良かったな〜。自然の中でのんびりプレーできるのが魅力かも」など、より具体的に体験を話してくれるはずです。
このように、開かれた質問をすることで、相手の話が広がり、考えや感情を深く知ることができるのです。
会話の中で、オープンクエスチョンを使って相手の話を引き出してみましょう。新たな発見があり、相手理解が進むことでしょう。
7.自分の意見は後回しに
アクティブリスニングでは、自分の意見は控えめにして、相手の話を十分に聴くことが肝心です。
つい自分の経験や考えを話したくなることもあるでしょう。しかし、それでは自分の話ばかりになってしまいます。アクティブリスニングでは、相手の話を最優先に考えましょう。
自分の意見を控える秘訣は以下の通りです。
- 「私はこう思うんだけど」と言いたくなったら、ぐっと堪える
- 相手の考えを十分に聞いてから、意見を述べる
- 「私もそう思う」より「なるほど、そういう見方もあるんだ」
例えば、会議で部下の提案を聞いているとします。
「その案では予算オーバーになるから無理だよ」と即座に指摘したくなるかもしれません。しかし、ここは意見を飲み込んで、部下の話に耳を傾けるのです。
提案を最後まで聞いてから、「予算の件は確かに課題だね。他に案はある？」と問いかける。そうすることで、部下は自ら考えを深められます。
このように、自分の意見は後回しにして相手の話を引き出すことで、相手は自分の考えを整理しやすくなるのです。
アドバイスをしたくなっても、ぐっと堪えて相手の話を聴く。そんな我慢強さを身につけることで、あなたの人間関係は好転するはずです。
アドバイスしたい衝動、わかる〜！
でも、今は相手の話に集中だね。
8.沈黙を恐れない
アクティブリスニングでは、会話の間の沈黙を恐れる必要はありません。
相手が話をまとめている時や考えをめぐらせている時は、そっと待ってあげましょう。無理に話を埋めようとせず、沈黙を受け入れることが大切です。
沈黙を上手に活用するコツは以下の通りです。
- 沈黙を数秒間受け入れてみる
- 相手の反応を見ながら、タイミングを計る
- 考え込んでいる様子なら、静かに見守る
例えば、面接で学生の自己PRを聞いているとします。
学生が「自分の長所は、え〜っと、あ〜」と言葉に詰まったら、すかさず「何かあるんじゃないですか？」と聞いてしまいそうです。しかし、ここで慌てる必要はありません。
少し間をおいてから、「今、いろいろ思い浮かべているんでしょう。ゆっくり考えてみてください」と促す。すると、学生ははっとなって、自分の長所を話し始めるかもしれません。
このように、沈黙を受け入れることで、相手は自分の考えを整理しやすくなります。プレッシャーをかけずに待つことが、相手の心を開くきっかけになるのです。
会話の間の沈黙を恐れずに、相手の反応を見守ってみましょう。沈黙の先には、相手の本音が隠れているはずです。
アクティブリスニングのコツ！よくある失敗7選
ここまで、アクティブリスニングの具体的なやり方をお伝えしてきました。
でも、「相手の話を聴く」と言っても、なかなか難しいですよね。ついつい、してしまいがちなNGパターンがあります。
以上の7つのNGパターンを知ることで、よりアクティブリスニングの精度が上がるはずです。
順番に見ていきましょう。
1.話を遮らない
アクティブリスニングの大原則は、相手の話を遮らないことです。
話の腰を折ってしまうと、相手は「話を聞いてもらえていない」と感じ、興ざめしてしまいます。相手の考えを十分に聞き出すためにも、じっくりと耳を傾けましょう。
話を遮らないためのポイントは以下の通りです。
- 途中で口を挟むのは厳禁
- 相づちは相手の話が一段落した後に打つ
- 反論したくなっても、ぐっと堪える
例えば、友人の恋愛相談に乗っているとします。
「彼との関係がうまくいかなくて…」と話し始めた時、「そりゃそうだ。前も言ったけど、合わないって」と言ってしまいそうですよね。しかし、それでは友人の本音を聞き逃してしまいます。
ここは、反論を飲み込んで、友人の話に耳を傾けるとき。「彼とは、どんなところが合わないと感じるの？」など、友人の気持ちを引き出す質問を心がけましょう。
このように、相手の話を最後まで聴くことで、初めて問題の本質が見えてくるのです。
アクティブリスニングでは、とにかく相手の話を遮らない。この基本を忘れずに実践していきましょう。
2.アドバイスをしない
アクティブリスニングでは、安易にアドバイスをしないのが賢明です。
相手の話を聞いて、すぐに「こうした方がいいよ」と言いたくなるもの。でも、相手には相手の考えがあるのです。一方的なアドバイスは、相手を萎縮させるだけです。
アドバイスを控えるコツは以下の通りです。
- 「○○した方がいい」と言わない
- 相手の考えを引き出す質問をする
- 求められれば、慎重にアドバイスする
例えば、後輩が仕事の悩みを相談してきたとします。
話を聞いて「その仕事は、もっと効率化できるよ。この方法を試してごらん」と即座に答えを出したくなります。しかし、それでは後輩の自主性を奪ってしまうかもしれません。
「その仕事のどんなところに困っているの？」「もっと効率化するには、どんな方法が考えられる？」と質問を投げかけてみましょう。そうすることで、後輩は自分で考え、成長できるはずです。
このように、相手に考えてもらうことが、相手の問題解決力を高めるのです。
アドバイスは最小限に留め、まずは相手の話に耳を傾ける。そんなアクティブリスニングを心がけましょう。
うんうん、即答は禁物だね。
相手の話を引き出す質問が大事！
3.自分の経験を話さない
アクティブリスニングでは、自分の経験や体験を安易に話さない方が良いでしょう。
「私も同じような経験があってね」と自分の話を始めると、いつの間にか話が逸れてしまいます。アクティブリスニングは、あくまで相手に焦点を当てるのが基本なのです。
自分の経験を話さないためのコツは以下の通りです。
- 「私も同じで…」と言わない
- 相手の経験に共感する言葉を使う
- どうしても話したい時は、一言で切り上げる
例えば、親友が「仕事でミスしちゃって、すごく落ち込んでる」と打ち明けてきたとします。
「私も以前、同じミスをしたことがあるよ。その時はね…」と自分の経験談を話し始めたくなるかもしれません。でも、それでは親友の気持ちに寄り添えません。
「そうか、ミスして落ち込んでいるんだね。辛かったね」と親友の感情を受け止めましょう。そして、「そのミスはどうして起きたと思う？」と親友の考えを引き出すのです。
このように、自分の経験は脇に置いて、相手の経験や感情に焦点を当てることが大切です。
自分の体験を話したい衝動をぐっと堪えて、相手の話に集中する。それが、アクティブリスニングの心構えですね。
4.相手を非難しない
アクティブリスニングでは、相手の話を批判したり非難したりしないのがマナーです。
相手の話に対して「それはおかしい」「〇〇が悪い」と批判的になると、相手は心を閉ざしてしまいます。問題解決から遠のくだけでなく、関係性も悪化しかねません。
非難を避けるポイントは以下の通りです。
- 批判的な言葉は口にしない
- 良い点、改善点を見つける
- 必要なら「私はこう思うけど、あなたはどう？」と聞く
例えば、部下の企画書にミスが多く、採用できないとします。
「この企画書は、まとまりがないね。もう一度作り直して」と言ってしまうと、部下のやる気を削いでしまいます。
「企画書を見せてもらったよ。◯◯は良いアイデアだと思う。一方、予算のことはもう少し考える必要がありそうだね」と良い点、改善点を伝えましょう。部下のモチベーションを維持しながら、成長を促せるはずです。
このように、非難するのではなく、良い点は褒め、改善点は建設的に指摘することが大切なのです。
相手を批判したくなった時は、一呼吸置いて冷静になりましょう。建設的な言葉を選ぶことで、話し合いはより生産的になるはずです。
感情的にならず、冷静に。非難は禁物！良いところ、直すところをきちんと伝えよう。
5.結論を急がない
アクティブリスニングでは、結論を出すことを急がないのが肝心です。
相手の話を聞いていると「この問題の答えはこれだ！」と結論を出したくなるもの。しかし、性急な結論は、相手の納得感を得られません。相手のペースに合わせて、じっくりと向き合うことが大切なのです。
結論を急がないコツは以下の通りです。
- 結論を急いで言わない
- 相手の考えや気持ちを十分に聴く
- 「今日の話し合いの目的は何だろう？」と確認する
例えば、妻との人生設計の話し合いの場面を想像してみてください。
妻が「将来、田舎で暮らしたい」と言い出したとします。すると「都会の方が便利だし、そんなの無理だ」と即答したくなるかもしれません。でも、それでは妻の本当の願いを聞き逃してしまいます。
「田舎暮らしに魅力を感じるんだね。どんなところに惹かれるの？」と妻の気持ちを丁寧に聴きましょう。そして「うちの老後について、どう思ってる？」と二人で考える姿勢を見せるのです。
このように、結論を急がずに相手の考えを引き出し、共に考える時間を作ることが大切です。
結論は後回しにして、まずはお互いの考えを出し合う。そんな対話を重ねることで、納得のいく結論が見えてくるはずです。
6.一言反応を控える
アクティブリスニングでは、相手の話に対して一言反応するのを控えることが賢明です。
相手の話の合間に「ええー！」「それは大変」と一言感想を挟みたくなりますよね。でも、それでは相手の話の腰を折ってしまいます。相手の話を最後まで聴くためにも、一言反応は最小限に留めましょう。
一言反応を控えるポイントは以下の通りです。
- 相手の話の途中で感想を言わない
- 相づちは控えめに
- 話が一段落したら、まとめて感想を伝える
例えば、友人が失恋の話をしているとします。
「昨日、彼と別れる話をしたんだ」という話の途中で「えっ、別れるの！？」と驚きの一言を言ってしまいそうです。しかし、それでは友人の気持ちを深く理解できません。
ここはグッと堪えて、友人の話に耳を傾けましょう。そして、話が一段落したら「別れを決断するまで、いろいろ考えたんだね。寂しいだろうけど、前を向いて歩いていこう」とまとめて気持ちを伝えるのです。
このように、一言反応を控えて相手の話に集中することで、相手の気持ちによりそえるのです。
感想を言いたくなったら、ぐっと堪える。最後まで話を聴いてから、じっくりと感想を伝えましょう。
7.上から目線にならない
アクティブリスニングでは、相手に対して上から目線にならないように注意が必要です。
相手の話を聞いていると「これくらい、私ならすぐ解決できるのに」と優越感を感じることがあります。でも、そんな態度では相手の心を閉ざしてしまうだけ。対等な立場で、謙虚に耳を傾けることが大切なのです。
上から目線を避けるコツは以下の通りです。
- 「私ならこうする」と言わない
- 指示や命令口調は避ける
- 「あなたならどうする？」と相手の考えを聞く
例えば、後輩が仕事で失敗したと相談してきたとします。
「そんなの常識だよ。もっとしっかりしないと」と叱責したくなるかもしれません。しかし、そんな上から目線では、後輩は萎縮してしまうでしょう。
「失敗して、落ち込んでいるんだね。それは辛かっただろうな」と共感の気持ちを伝えましょう。そして、「この失敗を糧にするには、どんなことができると思う？」と後輩の考えを引き出すのです。
このように、上から目線の態度を避け、対等な立場で相手と向き合うことが信頼関係の第一歩になります。
「教えてやろう」という気持ちは脇に置いて、謙虚な姿勢を貫きましょう。相手を尊重することで、より良い人間関係を築けるはずです。
上から目線はNGだね。相手と対等な立場で話を聞くのが大事！
アクティブリスニングを今日から実践する3つの方法
いかがでしたか？アクティブリスニングのコツや、よくある失敗例をお伝えしてきました。
でも、頭ではわかっていても、いざ実践するとなるとハードルが高く感じるかもしれません。
そこで最後に、アクティブリスニングを今日から実践できる3つの方法をお伝えします。
日常のちょっとした場面から、アクティブリスニングを取り入れてみましょう。
家族との会話で試す
アクティブリスニングを実践するのに最適なのが、家族との日常会話です。
家族は一番身近な存在。お互いを理解し合うためにも、アクティブリスニングを心がけましょう。特にお子さんとの会話は、絶好の練習の機会になります。
家族とのアクティブリスニングのコツは以下の通りです。
- 食事中や就寝前など、1対1で話せる時間を作る
- 相手の目を見て、うなずきながら聴く
- 感情を言語化して、共感を示す
例えば、子供が学校であったことを話してくれたら、興味津々の表情で耳を傾けましょう。
「友達と喧嘩しちゃって、嫌な1日だった」と話してくれたら、「そうか、喧嘩して嫌な思いをしたんだね。つらかっただろうな」と共感の言葉をかけましょう。そして、「どうして喧嘩になっちゃったの？」とオープンクエスチョンで気持ちを引き出すのです。
このように、家族の話に耳を傾け、感情に寄り添うことで、家族の絆が深まるはずです。
日頃の何気ない会話から、アクティブリスニングを実践してみましょう。家族との信頼関係が、きっと強くなるはずです。
友人との雑談で練習する
アクティブリスニングの練習に最適なのが、友人との雑談です。
気心の知れた友人なら、遠慮なく話せるもの。友人との会話の中で、アクティブリスニングのコツを試してみましょう。
友人とのアクティブリスニングのポイントは以下の通りです。
- 友人の話に集中して、スマホを見ない
- 話が広がるような質問を心がける
- 共感とユーモアを交えて、楽しく会話する
例えば、友人と恋バナをしているとします。
「この前、合コンに行ったんだけど、全然しっくりこなくて…」と友人が話し出したら、興味津々の表情で「えっ、そうなんだ！どんな人たちだったの？」と質問を投げかけてみましょう。
友人の話をきっかけに、「私が理想とする異性は〇〇なんだよね」と自分の恋愛観を話すのもアリ。友人の反応を見ながら、盛り上がる話題を見つけていくのです。
このように、友人との雑談の中でアクティブリスニングを実践することで、会話力が自然と身についていくでしょう。
お喋りを楽しみながら、アクティブリスニングのコツを習得していきましょう。気付けば、あなたは素敵な聴き手になっているはずです。
友達とのおしゃべりを通して、アクティブリスニングの練習ができるね！楽しみながら上達しよう。
仕事の打ち合わせで活用する
アクティブリスニングが大きな威力を発揮するのが、仕事の打ち合わせです。
ビジネスの場では、相手の話を正確に理解し、建設的な議論を進めることが求められます。アクティブリスニングを活用することで、生産性の高い打ち合わせができるはずです。
仕事でのアクティブリスニングの秘訣は以下の通りです。
- 相手の立場に立って、話を理解する
- 要点をメモしながら、話の内容を整理する
- 疑問点は質問して、認識のずれを防ぐ
例えば、部下から新しい企画の提案を受けたとします。
まずは部下の話に集中して耳を傾けましょう。提案のポイントはメモを取りながら、わからないことは質問します。「この施策の目的は何かな？」「予算はどのくらい必要？」など、具体的に確認するのです。
部下の提案を十分に理解したら、自分の考えを伝えましょう。「〇〇の点は良いアイデアだと思う。一方で、△△は課題になりそうだね」と建設的なフィードバックを心がけます。
このように、アクティブリスニングを活用することで、ミスコミュニケーションを防ぎ、質の高い議論ができるのです。
仕事の打ち合わせでこそ、アクティブリスニングの真価が問われます。効果的なコミュニケーションを通して、ビジネススキルを磨いていきましょう。
アクティブリスニングのやり方、コツ、実践方法をお伝えしてきました。
アクティブリスニングを習慣づけることで、人間関係の質は確実に向上します。
相手の気持ちに寄り添い、信頼関係を築く喜びを感じられるでしょう。
ぜひ、日常の何気ない会話から、アクティブリスニングを実践してみて下さい。
あなたの人間関係が、より豊かになることを心から願っています。
まとめ【アクティブリスニング】やり方マスターで人間関係が劇的に改善！コツを伝授
今回は「アクティブリスニング やり方マスターで人間関係が劇的に改善！コツを伝授」というテーマで、アクティブリスニングの基本からコツ、実践方法までお伝えしてきました。
人は誰しも、理解されたい、認めてもらいたいと願うもの。アクティブリスニングは、相手のその願いを叶える魔法の技術だと言えます。
アクティブリスニングを通して相手の心に寄り添うことで、人間関係の質は大きく向上するはずです。信頼と共感に満ちた人間関係は、あなたの人生をより豊かにしてくれるでしょう。
とはいえ、アクティブリスニングを習得するには努力と練習が欠かせません。わたしたちは、今日からできることから始めましょう。
家族や友人、同僚との何気ない会話の中で、アクティブリスニングのコツを一つずつ取り入れてみて下さい。きっと、あなたの人間関係に素敵な変化が訪れるはずです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。あなたのコミュニケーション力がアップし、人間関係が良好になることを心から願っています！
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